船戸明里:Under The Rose7(幻冬舎コミックス) 春の賛歌

伯爵が作り上げたいびつな楽園は自身の出奔で揺らいでいる。主人がいない家というのはこうも脆いものなのか。そしてアンナは狂気へ陥ってゆく。リストラで使用人の負担が増えるところなんか今の日本の企業とだぶって見える。侍女と女中の立場の違いも見えて良い。この巻を読んで執事は公を司りヴァレットは主人の私を司るんだっていうことが実感できた。
 あ、ライナスが全然出てこなくてさびしいよー。