船戸明里:Under The Rose3(幻冬舎コミックス) 春の賛歌

 まだロウランドの屋敷のことがよくわかっていないブレナンはライナスと出会い、その他のこの家の子供と違った傲岸不遜さに驚く。いやーこのライナスくんのゴーマンっぷりが良いですねー。そしてスタンリーが伯爵の妾だと知った彼女は伯爵を軽蔑するようになる。ホントに潔癖だなこの人。
 アルバートが女中といちゃついているのを見てすごい勘違いをするブレナンはちょっと可笑しい。純情すぎる。
 あとは、使用人と雇用側の距離感がすごい近いこの屋敷は(大貴族としては)この時代ではかなり例外的だと思われる。
 それにしても、アルバートは平気で女中をヤリ捨てするのだけ見ると最低男に見えるのだが、自分の男兄弟に関しては非常に大切にするいい人に思える。この二面性はどこから来たのだろう? やはり母親に愛されなかったことが関係しているのだろうか?
 思春期おまけ日記ライナスくんは最高でした。色んな家族があるものですね。この時代の上流階級でこんなにマメに自分の子供に手紙書く親ってすごい例外じゃないかな?