To Heartのこと【回想】

これは懺悔です。
 じじいの繰言なので嫌な人は見ないほうがいいです。
 To Heartのことについてちょっと思い出してみる。
 To Heartというゲームは、1997年5月27日発売された。
 もうずっと昔のことだ。10年以上前くらいになるかなぁ。その頃私はエロゲーにはまっていて、アリスのランスシリーズやEVE Burst Errorなんかをやっていた。もちろんやっていくうちに段々同じようなゲームをやっている人たちと交流したくなってきた。そこで私はパソコン通信をやり始めた(当時はインターネットなぞ普及していなかったのだ!)。とりあえず私はニフティサーブに加入した。そして早速フォーラム(掲示板の集まりのようなものだな)に入ってゲームの感想とかの書き込みを始めた。そこで私は「リーフのソフトもいいよ」と教えてもらった。そのおかげで私はTo Heartに手を出すことになってしまったのである。こんなきっかけさえなければ知らなくて済んだかも知れないのに…。
 さてTo Heartというゲームはサウンドノベルの影響を受けたビジュアルノベルであり、このテのゲームをやるのはこれが初めてであった。キャラクターの表情の豊かさや楽しそうな学園での日常生活にすっかり魅せられた私はすっかりこのゲームが好きになってしまった。中でもお気に入りのキャラは来栖川芹香であった。綾香も悪くないけど完璧すぎるのでちょっと惹かれなかった。マルチはシナリオでちょっとぐっときたけどキャラ自体は別に興味を引かなかった。神岸あかりは攻略がちょっと難しかったのでクリアしたときはちょっと達成感が得られた。架空のキャラに本気で入れ込む(恋?)なんて、今にして思うと、それは若い頃に経験するはしかのようなものだった、としか言いようが無いのだが。ビジュアルノベルが新鮮なものに見えたせいか、当時はそういうのは全く意識しなかった。ああこれは信仰に近い偶像崇拝であり、唯一の主に申し訳なく思います。(と、似非クリスチャンになってみる)そういえばこのゲームはあまり自分の性欲の対象にほとんどしていなかったような気がする。そういう対象にしたくなかった?
 このゲームのせいで同人誌の世界に足を突っ込むようになったり、リーフファイトTCGをやったり、IRCでチャットをやったりするようになってしまったのである。今でもIRCの一部の人たちとはつながりがあったりする…。leaf.nerv.ne.jpとかなんとかいうサーバーにはちっとも行かなくなったけど。
 PC版には声が無かったが、PS版には声があったりして、芹香に声が付いてたりしてちょっと感動していた。そういえばマルチは堀江由衣がやっていたなあ。女性キャラに声が付いた程度で感動なんて、今となってはちょっと考えられないけれど。このゲームさえやらなければこんな人生にならずに済んだのに…と思いがちだけれど、またその場合は別のきっかけがあって同じような人生を歩むことになるかもしれない。結局、同じ人間なのだから…。
 今となってはもう、このゲームのことはすっかり過去のことになり、わざわざ喜んで話す気にもはなれない。だからこの文章は後悔であり、愚痴であり、懺悔なのである。その当時こそ楽しかったけれど、今となっては苦い思いがあるばかり。
 俺はこのゲームで無駄に若いころの時間を消費してた。それだけ。