ジェフリー・アーチャー:チェルシー・テラスへの道(下)(新潮文庫)

 二度目?の再読。またなんか読みたくなったので図書館で借りてみた。最初に読んだとき、「オールド・ギャル(お前)」(自分の妻に向かって使う)というフレーズが印象に残った。やっぱり読みやすくて、ぐいぐいと読者を引き込んでくれる。成長する手押し車を持つチャーリーとミセス・トレンザムの因縁の対決がどうなるか、最後まではらはらさせられた。まぁ筋的には通俗劇なんだけど、この作品には英国らしさがギュッと詰まっている。いくつもの何回も読み返してニヤニヤしたくなるシーンはあるけれど、これから読む人のために書くのは控えておく。最後のシーンを見ると人間、最後には原点に戻るのかな?とか思える。あとチャーチル良く描きすぎ。ダフニ(ウィルトシャー侯爵夫人)もいいキャラであった。名台詞…も控えておこう。パーシーの出番が全然ないのは残念。

最後の


「ほんの二マイルほどの距離なんだけどね―直線距離にすれば(アズ・ザ・クロー・フライズ)」

 ベッキーの台詞はちょっと泣ける。


 ネタバレは避けたいので。これから読む人のために、作中に出てくる用語をちょっと紹介しておきたい。

「おそらくミルウォールのファンでしょうな」


 これもイングランドミルウォールFCというサッカーチームのこと。

ガナーズです」とクーパーが断固として答えた。

 愛称は、Arsenal=兵器工場(工廠)から Gunners=砲撃手「ガナーズ」と呼ばれている。また、アーセナルのサポーターのことを「グーナー」(Gooner) という。(Wikipediaより)

 ガナーズとは、サッカーチームアーセナルFCの愛称。意味は砲撃手から。
ていうかおんぼろチームだったの…?

ウェスト・ハムですよ」とチャーリーが答えた。

 ウェストハム・ユナイテッド(West Ham United Football Club)は、イングランド・ロンドンのニューハム地区のアップトン・パークに本拠地を置くサッカークラブチーム。1904年以来、収容人数35,503人のブーリン・グラウンドでプレイしている。 (Wikipediaより)


 これもまたウェストハム・ユナイテッドFCというサッカーチームの名前。チャーリーはここのファンだったらしい。やはり下層階級出身ゆえか、サッカー大好きだったようだ。

「われわれアプトン・パークのファンは記憶力がいいですからね」

 ブーリン・グラウンド(Boleyn Ground)、通称アップトン・パーク(Upton Park)は、イングランド, ロンドン, ニューハム(en), アップトン・パーク(en)にあるスタジアム。オープン当初からウェストハム・ユナイテッドFCのホームスタジアムとなっている。(Wikipediaより)

 正式名称はブーリン・グラウンドというスタジアムのこと。名前はヘンリー八世に処刑されたアン・ブリン妃にちなむ。

 
 

 どうもこれ「誇りと復讐」のアーチャーの作品リスト見ると絶版みたいですね。残念。