ケン・フォレット:コード・トゥ・ゼロ

 英語版で大聖堂読んでたら面白いなと思ったので日本語版でも読みたいと思って区立図書館行ってみたんです。大聖堂は取り寄せないとありませんでしたが他の作品があったので借りてみた。これはちらりとみてCIAの様子が詳しく描写されていたので借りました。
 ポリティカル・スリラー。主人公は記憶喪失の状態でトイレで目覚める…というのが出だし。実はこの記憶喪失、部分的というのがミソ。自分の専門的な技術とかは覚えてる。当然ながら手がかりを求めていろいろ探る展開になります。
 時代背景が米ソの宇宙へのロケット打ち上げ競争真っ只中で、まだ米ソが張り合っていた冷戦の様子がよく描かれています。ちょうど今までのけ者扱いされてたフォン・ブラウンがロケット事業を任されたあたりでしょうか。
 章の見出しが1:00AMとか時間で書いててロケットの説明が書いてあったりして独特なんですが、作中のギミックのヒントにもなっています。クライマックスでのロケット打ち上げの様子はなかなかくるものがあります。
 読みやすくてそこそこ面白いとは思ったので、そういうのが好きな人には割とオススメの本だとは思います。